用を足し終わる前にまとまった「自分にとって面白いと感じる漫画に共通する要素」を書き
留めておく事にする。
1.「元に戻したいモヤモヤ」
その世界における“普通の状態”を提示しておき、その後崩す(必要なものを遠くへ置く)。
それを元の状態に戻したいという感情を読者にも共感させる。
【例】
「ドラゴンボール」
仲間の存在と平和な地球→誰かがを生き返らせる為にドラゴンボールを集めたい→行く手を
阻む敵を倒す
「らんま1/2」
強い男・道場の跡継ぎ・許婚→水を被ると女になる得意体質が故、強さを発揮出来なかった
り許婚という約束に支障→手に入りそうでやっぱり手に入らない“特異体質を治すアイテム”
「今日から俺は」
三橋の強さ・伊藤の正しさ→理不尽な負け方・誤解から生まれる悪者扱い→やっとの思いで
タイマンをして勝つ
「ライアーゲーム」
バカ正直な普通の女子大生→自分の正義を貫く為に多額の負債→ゲーム主催サイドを壊滅
2.「日常以上にリアルな日常」
あり得る範囲の現実世界で生きるキャラクターが経験していく感情を表現。普段読者が「感
じているけど自分の中で明確に出来ていない」感覚の輪郭をはっきりさせ、強い共感を得る。
【例】
「リアル」
社会的負け組だがポジティブに向上していく者。
社会的勝ち組だった環境と才能が崩壊し、自分を値踏みする者。
社会的には中間的な位置組で自分の舞台を見つけて輝きだした。それを突然失うも、自分の
現状を飲み込んで新たな舞台で輝く者。
「おやすみプンプン」
具象的な形容を排除し、誰でもあるが誰でもない普通の主人公が、誰もが経験した若さ故の
もどかしさや黒さ、いやらしさの中で行きていく毎日。
3.「見えるけどわからないゴール」
物語の向かう先はわかるのに、その行き着く先にあるものがわからない上に気になる。
【例】
「ドラゴンヘッド」
日本全体がの異常な状態にある原因の解明と、家(東京)への帰還→何が原因かわからない。
家がどうなっているかわからない。
「デスノート」
社会悪をさばく殺人という正義・殺人は悪という倫理→社会悪をさばく事で犯罪が実際に減っ
て行く世の中で正しいのはどちらになるのかわからない。
「バトルロワイヤル」
最後の1人になるまでクラスメイトと殺し合うというルールの中、皆で生き残りたい→ルール
の中でどうゲームを終わらせるかがわからない。
こんな感じ。1と3は多分似ていて、みんなの好きな「ワンピース」にいまいちハマれないのは、
多分序盤でその要素が見えにくかったからかな。現状への切迫感が大きい部分で感じられない。
ポジティブな面を強めに全面に出されると白けてしまうんだろうなと思う。歪んでるな。
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